- 名 称
- プラジアンサ
- 学 名
- Euphorbia plagiantha
- 科・属
- トウダイグサ科
- ユーフォルビア属
- 特 徴
- 多肉植物
- 原 産
- アフリカ
木々の枝ぶりは、ふつう、黄金分割に従うとされる。
バラの花びらも、松ぼっくりのかさも、黄金分割に従っているからこそ、
自然界の美は完全だと考えられていた時代があった。
そんな牧歌的な審美観を古典主義とするなら、
プラジアンサは、黄金分割を無視した現代美術といえるかもしれない。
とにかく、アヴァン・ギャルドな枝ぶりである。
無秩序に伸びながら、それでも一種独特のリズムが感じられ、
そんなところもアヴァン・ギャルドっぽい。
その好き勝手な方向に伸びる躍動感のある線は、
ロラン・バルトの描く絵に、とてもよく似ている。
決して何かを意味するのではなく、
ただ描くという身振りから生まれる快楽だけを描きたい・・・
そんな禅問答のようなデッサンを魅力的には感じながらも、
ロラン・バルトのその願いは本当に達成されているのだろうかと、
若い頃は怪訝に思ったものである。
ところが、数年前、上野動物園のオランウータンが、
毎日のように絵を描くということでニュースになった。
老齢で視力が衰えていたそのオランウータンは、
下がってくる右目のまぶたを左手で持ち上げながら、
右手でクレヨンを握り、取り憑かれたように絵を描き続けたという。
そんなただならぬ創作意欲で描かれたオランウータンの絵が、
ロラン・バルトのデッサンそっくりだったのに驚いた。
つまりバルトは、オランウータンなみには「意味」から逃れられていたことになる。
オランウータンの絵と、ロラン・バルトのデッサンと、プラジアンサ。
3枚並べると、とてもほほえましい気分になる。

Leave a comment