- 名 称
- 新宿駅西口広場
- 用 途
- 排気口
- 所在地
- 東京都新宿区
- 設 計
- 坂倉準三
- 撮 影
- 2007年10月
- 植 栽
- プミラ
新宿駅西口地下街は、約3万平方メートルもの広さを誇る。
手元の資料によると、日本で12番目に広い地下街なんだそうである。
その広大な地下街の空気を換気するために作られた排気口・・・
それがこの緑の筒の正体である。
この排気口を含めた新宿駅西口地下街は、
ル・コルビュジエの弟子として有名な坂倉準三によって設計された、
ちょっと不思議な空間だ。
どこからが地上で、どこまでが地下なのか、
身体感覚を狂わせるようなスロープの組み合わせが面白い。
その構造の斬新さが、時代の熱気を呼び寄せたのか、
新宿西口地下街は、学生フォークゲリラに占拠されてしまう。
竣工から3年後の1969年のことである。
ギターを片手に座り込んだ7,000人にも及ぶ学生たちは、
岡林信康の「友よ」などのフォークソングを歌いながら、
「ベトナム戦争反対」のシュプレヒコールをあげたそうである。
今からは想像もできないほどのエネルギーだ。
当時の若者の巨大なエネルギーを排出するためにこそ、
坂倉準三はかくも巨大な排気口を必要としたのかもしれない。
そんな熱気も、今は昔。
フォークゲリラというネーミングが新鮮に響くほどの歳月が流れた今、
かの排気口は、夥しい量の植物によって占拠されていた。
あたかも自らの過去を覆い隠すかのように。
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