007 プラダ青山Epicenter

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名 称
プラダ青山 Epicenter
用 途
ブティック
所在地
東京都港区青山
設 計
Herzog & de Meuron
+竹中工務店
撮 影
2008年10月
植 栽

苔のむすまで。

2009年07月14日

重層的に連なる緑色のガラスが、昼も夜も、艶めかしく光る。

ガラスという無機物を用いながら、
屈折率の異なる複数のガラスを複雑に配置させることで
どこかヌメっとした独特の湿気を感じさせる。
この湿り気のあるエロティックさは、
言うまでもなく「苔」のイメージである。
それは、互いを照射し合う「鏡」のように
向き合って配置された前庭の壁面が、
本物の苔で覆われているのを見れば、明らかである。

でも、いったいなぜ、苔なのか?

おそらく、Herzog & de Meuronは、
「苔」が日本の国歌「君が代」で、天皇を象徴する植物として
歌われていることを知っていたに違いない。
つまり、「苔」を「天皇制」の象徴として、
プラダ青山店に用いたかったのである。
しかし、それは決して天皇制を讃美するためでもなければ、
古くさい伝統として揶揄するためでもない。
ガラスと苔、都市と自然、先進性と天皇制・・・
相反するものを同時に併置する建築を作るための、
単なる記号として用いたかっただけなのである。

残念なことに、プラダ青山の苔は、あまり美しく定着できていない。
それどころか、竣工当初から比べて、年を経るごとに悪化してきている。
草盆栽などを作って売ったりする身としては、
ここの苔が元気かどうか、時折、無性に気になったりするのである。
壁面には、竹中工務店が誇る先進の緑化技術が用いられているはずなのだが・・・

やはり、苔がむすまでには「千代に八千代に」時間が必要なのだろうか。

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