- 名 称
- 東京デザインセンター
- 用 途
- インテリアショールーム
- 所在地
- 東京都品川区東五反田
- 設 計
- マリオ・ベリーニ
- 撮 影
- 2009年5月
- 植 栽
- バラ
上品でシンプルだが、威厳のあるファサード。
通りから斜めに切れ込んで走るため、真正面からはその奥が見通せない大階段。
そして、その頂上で待ち受けるミモ・パラディーノ作の馬のオブジェ・・・
徹底的に洗練された建築美を目の当たりにして、
東京デザインセンターを訪れた人は、たいてい、こう呟くことになる。
「う〜ん、五反田とは思えないほど、オシャレ!」
確かに、都内有数の歓楽街で名を馳せる五反田の、
数あるラブホテルとは一線を画すデザイン性である。
その、あまりにも五反田という文脈を無視したデザインに、
五反田人としてはかなり気恥ずかしい思いを抱きながら、
「うーん、これは五反田にあるイタリアだから、ゴタンダリアだね」
などと、くだらない照れ隠しをしてしまいそうになるのだが、
この建物の本当のオシャレさは、実は、その裏側にある。
急勾配に走る大階段を上りきり、
その頂上で待ち受ける馬のオブジェの後ろに回り込み、
ウッソウと植物が生い茂る小さな庭園の中の小道を分け入って、
ふと後ろを振り返ってみると、突然、
ズラっと並ぶ無数の鉢が目に飛び込んでくるのである。
至近距離から見上げる角度で立ち並ぶコンクリート製の鉢の行列は、
意外なほどに壮観で、思わず、「あっ」と声をあげてしまいそうになる。
(その驚きは、京都の三十三間堂で、回廊を回った瞬間に、
1000体もの観音立像が突然目に飛び込んでくる時の驚きと、
結構、近いものがある。)
ズラッと並ぶ鉢自体を建築的要素にしてしまうという発想は、
エドゥワール・フランソワの手によるパリのタワー・フラワーが有名だが、
ここ東京デザインセンターの方が、10年以上も前の作品なのだ。
1992年竣工といえば、まだエコなどが流行る前のバブル末期の建築だから、
もしも、こちらの方を桜田通りに面したファサードとして作られていたなら、
文字通り21世紀に通用するインパクトが持てただろうにと思われてならない。
ただ、ちょっと残念なことに、植栽のバラがほとんど虫に食われてしまっている。
もう少し手入れをすれば、もっと美しい花がズラっと咲き並ぶはずなのだが。
Leave a comment